介護老人保健施設ってなに?

 介護老人保健施設というのは,介護保険法(平成12年4月1日施行)により介護保険給付を受けることのできる介護施設の一つです。

開設者
 介護老人保健施設を開設し経営できるのは,原則として,地方公共団体,医療法人,社会福祉法人ですが,いずれの場合も,都道府県知事の許可が要ります。都道府県知事は,営利を目的として介護老人保健施設を開設しようとする者に対しては,許可を与えないことができることになっています(介護保険法94条1ないし4項)。

入所資格者
 入所資格者は,市町村長から要介護度「1」ないし「5」の認定を受けた人だけです(法19)。
 要介護度「1」が介護に要する時間が最も短い場合,「5」が最も長い場合で,要介護度は5段階になっています。

介護報酬額
 要介護度が上がるに連れて報酬額も増額します。
 報酬は,介護老人保健施設から,1ヶ月単位で,市町村に請求し,市町村は国民健康保険連合会に委託して,請求内容をチェックして支払うことになりますが,入所者には,1割の自己負担があり,介護保険からは9割が支給されます。

今後予想される問題
 要介護度1の人の多くは,「要支援」と判定され,施設に入所できなくなること,食費については自己負担になること等,施設経営者,入所者ともに厳しいものが予想されています。